【数学Ⅰ】たすき掛けによる因数分解〜組み合わせを楽にみつける方法




 

高校でまず新たに学ぶことと言えば
たすき掛けによる因数分解があります。

その組み合わせを見つけるのも
最初は苦労するでしょう。

「慣れればすぐ見つかるようになる」
と、学校の先生は言うかもしれません。

ですが慣れとは関係なしに
たすき掛けの組み合わせを
見つけやすくするコツはあります。

今回はたすき掛けのやり方から
たすき掛けのコツまで
ご紹介していきます。

①たすき掛けのやり方

例題1
次の式を因数分解しなさい。


①まずxの係数の3の積の形を考えます。
これは正の整数に限定すれば
1✕3しかありませんね。

②次に定数項の2の積を考えます。
候補としては
1✕2、(−1)✕(−2)
2✕1、(−2)✕(−1)
などがあります。

それらを図のようにたすきのように配置して
掛け算していきます。

 

右の積の和を下に書きますが、
この和がxの係数と一致しているものが
該当するたすき掛けの組み合わせです。

この例題の場合は
一番最後の組み合わせが一致してますね。

この場合(x-2)と(3x-1)が因数になります。

したがってこの例題は
このように因数分解できます。

②たすき掛けの組み合わせを簡単に見つける方法

たすき掛けの組み合わせは慣れれば
すぐに見つかると言われます。

しかし、これからお伝えする
コツを意識すれば、慣れとは関係なしに
簡単に見つけることができます。

例題2
次の式を因数分解せよ


この場合、次の4通り考えられます。

このうち[1][4]には赤線部
共通因数2がありますが、
元の式の2x+7x+6は
2でくくれないので
[1][4]は考える必要がありません。

[2][3]でxの係数の7に合うのは
[3]です。

したがって

となります。

 

例題1,2の場合
x2の係数と定数項が小さいので
考えられる組み合わせは
それほど多くありません。

しかし、それらが大きくなると
掛け算の組み合わせが増えて
たすき掛けの組み合わせも増えていきます。

そういう場合にこのコツが効いていきます。

例3


この場合、
12=2✕3
24=2✕3

なので何も考えずに
たすき掛けの組み合わせを考えると
組み合わせの数が多くなります。

しかし、先程のコツを利用すれば
楽になります。

これらの3通りが考えられますが
[1][2]の場合、
xの係数が大きくなりすぎます。

また[3]の場合も
共通因数が出てこないようにすると
すぐに答えがわかります。

したがって

となります。

たすき掛けによる因数分解は
高校では頻繁に使うことになります。

というか、たすき掛けができないと
高校数学でやっていけません。

今回お伝えしたコツも意識して
早めにマスターしましょう。

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