共通テスト物理2021年度/第2問A(キルヒホッフの法則、ブリッジ回路)解説
共通テスト物理2021年度/第1問(小問集合)解説その2からの続き
2021年度共通テスト 物理 第2問
問1 コンデンサー、キルヒホッフの法則
図1のように、抵抗値が10Ωと20Ωの抵抗、抵抗値Rを自由に変えられる可変抵抗、電気容量が0.10Fのコンデンサー、スイッチおよび電圧が6.0Vの直流電源からなる回路がある。最初、スイッチは開いており、コンデンサーは充電されていないとする。
可変抵抗の抵抗値をR=10Ωに設定する。スイッチを閉じた瞬間はコンデンサーに電荷は蓄えられないので、コンデンサーの両端の電位差は0Vである。スイッチを閉じた瞬間の回路は(6)と同じ回路とみなせ、スイッチを閉じた瞬間に点Qを流れる電流の大きさを有効数字2桁で表すと(7).(8)✕10ー(9)Aである。
引用元: 2021年度共通テスト物理 第2問 問1
コンデンサーの両端の電位差が0Vとあるため、コンデンサーの部分は抵抗0の導線と同じとみなせる。
したがって(6)の答は③
また回路の対称性より、同じ抵抗に流れる電流は等しくなる。
図のようにそれぞれI、I’とすると、キルヒホッフの第二法則より
これを解くとI=0.3=3.0✕10−1A
問2 コンデンサー
可変抵抗の抵抗値はR=10Ωにしたまま、スイッチを閉じて十分時間が経過すると、コンデンサーに流れ込む電流は0となる。このとき、図1の点Pを流れる電流の大きさは(10)Aで、コンデンサーに蓄えられた電気量は(11)Cであった。
①0.10 ②0.20 ③0.30 ④0.40 ⑤0.50
⑥0.60 ⑦0.70 ⑧0.80 ⑨0.90 ⑩0引用元: 2021年度共通テスト物理 第2問 問2
十分時間が経過してコンデンサーに流れ込む電流が0になった時、コンデンサーの部分は断線しているとみなすことができる。
つまり下図のように30Ωの並列つなぎと同じことになる。
それぞれ0.2A流れるので、点Pは0.4A流れる。
したがって(6)の答は④
また10Ωの抵抗での電圧降下は
10✕0.2=2V、
20Ωの抵抗での電圧降下は
20✕0.2=4V
なのでコンデンサーの電位差は
4−2=2V
したがって
コンデンサーに蓄えられた電気量は
Q=0.10✕2=0.20C
(11)の答は②
問3 ホイートストンブリッジ回路
スイッチを開いてコンデンサーに蓄えられた電荷を完全に放電させた。次に可変抵抗の抵抗値を変え、再びスイッチを入れた。その後、点Pを流れる電流はスイッチを入れた直後の値を保持した。可変抵抗の抵抗値Rを有効数字2桁で表すとどのようになるか。次の式中の空欄(12)〜(14)に入れる数字として最も適当なものを、下の①〜0のうちから一つずつ選べ。ただし同じものを繰り返し選んでもよい。
R=(12).(13)✕10(14)Ω引用元: 2021年度共通テスト物理 第2問 問3
「点Pを流れる電流はスイッチを入れた直後の値を保持した」となっているので、最初から問2の状態になっていることと同じである。
つまりコンデンサーには電流は流れず、ホイートストンブリッジ回路になっているので、
共通テスト物理2021年度/第2問 解説② 電磁誘導(磁場中を動く導体棒)に続く
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