共通テスト物理2021年度/第3問A(全反射と屈折の法則)解説




共通テスト物理2021年度/第2問 解説② 電磁誘導(磁場中を動く導体棒)からの続き

2021年度共通テスト 物理 第3問

問1 光の屈折

 ダイヤモンドがさまざまな色で輝くのは光の分散によるものである。断面を図2のようにカットしたダイヤモンドに白色光がDE面から入り、AC面とBC面で反射したのち、EB面から出ていく場合を考える。

真空中では高速は振動数によらず一定である。ある振動数の光が媒質中に入射したとき、(ア)は変化しないで、(イ)が変化する。

媒質中の(イ)
真空中の(イ)

が光の色によって違うので分散が起こる。波長が異なる二つの光が同じ光路を通ってダイヤモンドに入射すると、図2のように(ⅰ)(ⅱ)の二つの光路に分かれた。ダイヤモンドでは波長の短い光ほど屈折率が大きくなることから、波長の短い図2の(ウ)の経路をとる。

別の物質への入射しても(ア)振動数は変化せず、(イ)波長が変化する。

また問題にあるように波長が短い光ほど屈折率が大きくなる(=大きく曲がる)ので、図2では経路(ⅰ)を通る。

よって問1の答は①

問2 屈折の法則、全反射

次に図3のように、DE面のある点Pでダイヤモンドに入射し、AC面に達する単色光を考える。この単色光でのダイヤモンドの絶対屈折率を、外側の空気の絶対屈折率を1として、入射角iと屈折角の関係は(エ)で与えられる。AC麺での入射角θACが大きくなって臨界角θCを超えると全反射する。この臨界角θCは(オ)から求められる。

 

屈折の法則より
1・sin=n・sin
→ sini=n・sinr

また屈折角が90°を超える時、全反射が起きるので
n・sinθC・sin 90°

したがって

よって問2の答は②

問3 ダイヤモンドでの全反射の考察

 図4は、DE面上のある点Pから入射した単色光の光路の一部を示している。この光のDE面への入射角を、AC面への入射角をθAC、BC面への入射角をθBCとする。

図5は入射角に対するθACとθBCの変化を示す。(a)はダイヤモンドの場合を示す。(b)は同じ形にカットしたガラスの場合を示し、記号に ’ をつけて区別する。入射角がのとき、θACはダイヤモンドの臨界角と等しい。

光はダイヤモンドでは0°<のとき面ACで(カ)し、
<90°のとき面ACで(キ)する。
ガラスでは0°<i’<90°のとき面ACで(ク)する。
ダイヤモンドでは0°<<90°のとき面BCで全反射する。ガラスでは、面BCに達した光は全反射する。

 

θACが臨界角θCより大きい時、全反射が起こるので、ダイヤモンドでは
0°<のとき面ACで全反射
<90°のとき面ACで部分反射する。

ガラスでは0°<i’<90°のとき,θ’AC  が常に臨界角より小さいので、面ACで部分反射する。

したがって(カ)(キ)(ク)の組合せの答は④

ダイヤモンドがガラスより明るく輝くのは、ダイヤモンドはガラスより屈折率が(ケ)のため臨界角が小さく、入射角の広い範囲で二度(キ)し、観察者のいる上方へ進む光が多いからである。

 

問2で求めた

より、屈折率が大きい方が臨界角が小さくなるのでケ)の答は大きい。

また部分反射よりも全反射のほうが観察者の方に戻ってくる光が多くなるので(コ)の答は全反射

よって問の答は①

 

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