共通テスト物理2022年度/第1問(小問集)解説その1




2022年度共通テスト 物理 第1問

問1(波の干渉) 解説

図1のように2個の小球を水面上の点S1、S2に置いて、鉛直方向に同一周期、同一振幅、逆位相で単振動させると、S1、S2を中心に水面上に円形波が発生した。図1で描かれた実線は山の波面を、破線は谷の波面を表す。水面上の点PとS1、S2の距離をそれぞれ12 水面波の波長をλとし、m=0、1、2…とすると、Pで水面波が互いに強めあう条件は、
12|=(1) と表される。ただしS1とS2の間の距離は波長の数倍以上大きいとする。

引用元: 2022年度共通テスト物理 第1問 問1

 

2つの波源が同位相なら、距離差が半波長の偶数倍の時強め合い、奇数倍の時弱め合う。

問題のように逆位相の時は強弱の条件が入れ替わるので、距離差が半波長の奇数倍の時、波は強め合う。

したがって

より、正解は②

問2(レンズ) 解説

図2(a)のように、垂直に矢印を組み合わせた形の光源とスクリーンを、凸レンズの光軸上に配置したところ、スクリーン上に光源の実像ができた。スクリーンは光軸と垂直であり、F、F’はレンズの焦点である。スクリーンと光軸の交点を座標の原点にして、スクリーンの水平方向にx軸をとり、レンズ側から見て右向きを正とし、鉛直方向にy軸をとり上向きを正とする。光源の太い矢印はy軸方向正の向き、細い矢印はx軸方向正の向きを向いている。このとき、観測者がレンズ側から見ると、スクリーン上の像は(2)である。

 

次に図2(b)のように、光を通さない板でレンズの中心より上半分を通る光を完全に遮った。スクリーン上の像を観測すると

 

 

凸レンズを通してスクリーンに映る像は上下左右反転した実像(倒立)となる。したがって(2)の答えは③

(3)においては光源の光は各方向に出てていく。
(2)では凸レンズを通った光がすべてスクリーンに映し出されるが、(3)では下図の青斜線部の光は遮られスクリーンに到達しない。

しかし、板の下の部分の光はスクリーンに映るので、像が消えることはなく、青斜線部の光量が減るだけなので像は暗くなる。

したがって(3)の答えは③

問3(モーメント) 解説

質量がMで密度と暑さが均一な薄い円板がある。この円板を、外周の点Pに糸を付けてつるした。次に、円板の中心の点Oから直線OPと垂直な方向に距離dだけ離れた点Qに、質量mの物体を軽い糸で取り付けたところ、図3のようになって静止した。直線OQ上で点Pの鉛直下方にある点をCとしたとき、線分OCの長さxを表す式として正しいものを、後の①〜④のうちから一つ選べ。x=(4)

 

c点周りのモーメントの釣り合いの式

したがって(4)の答は④

共通テスト物理2022年度/第1問(小問集)解説その2に続く

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