共通テスト物理2022年度/第1問(小問集)解説その2




共通テスト物理2022年度/第1問(小問集)解説その1の続き

2022年度共通テスト 物理 第1問 問4〜

問4(気体の仕事)解説

理想気体が容器内に閉じ込められている。図4は、この気体の圧力と体積Vの変化を表している。はじめに状態Aにあった気体を定積変化させ状態Bにした。次に状態Bから断熱変化させ状態Cにした。さらに状態Cから定圧変化させ状態Aに戻した。状態A,B,Cの内部エネルギーUAUBUCの関係を表す式として正しいものを、次の①〜⑧のうちから一つ選べ。

 

内部エネルギーUは

より、温度Tによって決定する。

まず、状態方程式 PV=nRT より、PVとT は比例関係にあるので、PVの積が一番小さいAの温度が最も低い。
つまりUAが一番小さい。

次にB→Cの断熱変化について考える。
熱力学第一法則Q=⊿UW においてQ=0より、⊿U=ーW

B→Cでは気体は仕事をしているので、⊿U<0、つまりUBUCとなる。

したがって問4の答はUAUCUBの②

問5(電流と磁場)解説

図5のように、空気中に十分に長い2本の平行導線(導線1,導線2)をxy平面に対して垂直に置き、同じ向き(図5の上向き)に電流を流す。それぞれの電流の大きさはI1I、動線の間隔はである。このとき、導線1の電流が導線の位置につくる磁場の向きは(ア)である。また、この磁場から導線2を流れる電流が受ける力の向きは(イ)であり、導線2の長さlの部分が受ける力の大きさは(ウ)である。ただし、空気の透磁率は真空の透磁率と同じμと同じとする。

 

右ねじの法則より、導線1周りには図中の赤線のように同心円状に磁場ができる。
導線2の部分の磁場の向きはこの円の接線方向になるので、(ア)の答は(C)

この磁場から導線2を流れる電流が受ける力の向きは、フレミングの左手の法則より(d)

導線1が導線2の位置につくる磁場の強さH、磁束密度Bはそれぞれ

導線2の長さの部分が受ける力の大きさは

となる。したがって問5の答は⑦

共通テスト物理2022年度/第2問(物体の運動)解説その1に続く

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