共通テスト物理2022年度/第4問(原子)解説
共通テスト物理2022年度/第3問(電磁誘導)解説その2からの続き
第4問
水素原子を問1のように、静止した性の電気量eを持つ陽子と、そのまわりを負の電気量ーeを持つ電子が速さv、軌道半径rで等速円運動するモデルで考える。陽子および電子の大きさは虫できるものとする。陽子の質量をM、電子の質量をm,クーロンの法則のシンク中での比例定数をk0、プランク定数をh、万有引力定数をG、真空中の光速をcとし、必要ならば、表1の物理定数を用いよ。
引用元: 2022年度共通テスト物理 第4問
問1 円運動
図2(a)のように、半径rの円軌道上を一定の速さvで運動する電子の角速度ωは(ア)で与えられる。時刻tでの速度と微小な時間⊿tだけ経過した後の時刻t+⊿tでの速度との差の大きさは(イ)である。
ただし、図2(b)はの始点をの始点まで平行移動した図であり、ω⊿tはととがなす角である。また、微小角ω⊿tを中心角とする弧(図2(b)の破線)と弦(図2(b)の実線)の長さは等しいとしてよい。引用元: 2022年度共通テスト物理 第4問 問1
(ア)は教科書に出ている円運動の基本的な公式v=rωより
(イ)は弧と弦は同じとみなして良いとあるので、
は弧と同じ長さになるので、
したがって、問1の答は⑥
問2 万有引力と静電気力
水素原子中の電子と陽子の間にはたらくニュートンの万有引力と静電気力の大きさを比較すると、万有引力は静電気力のおよそ10ー(23)倍であることがわかる。万有引力はこのように小さいので、電子の運動を考える際には万有引力は無視してよい。
①10 ②20 ③30 ④40 ⑤50 ⑥60
引用元: 2022年度共通テスト物理 第4問 問2
万有引力をFG、静電気力をFeとすると
したがって(23)の答は④
(選択肢は1010刻みになっているので、計算時は10○の部分だけ計算すれば、近い答をすぐに見つけることができる。)
問3 水素原子の原子構造
引用元: 2022年度共通テスト物理 第4問 問3
水素原子での電子のエネルギー準位Enは問題に書かれているように、運動エネルギーと静電気力による位置エネルギーの和なので
と表される。この式に与えられたボーアの量子条件と軌道半径rを使って、vとrを消去すると
となるので、(24)の答は④
問4 光子のエネルギー
水素原子中の電子が、量子数nのエネルギー準位Eから量子数n’のより低いエネルギー準位E’へ移るとき、放出される光子の振動数νは、ν= である。
引用元:
低いエネルギー準位に移るとき、EーE’のエネルギー分が光子のエネルギーに変わる。
光子のエネルギーはhνなので
したがって答は②
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