数列のΣ計算は場合によっては簡単にできることもある。それはどんな場合?




Σ計算って分数の計算でちょっと面倒
「文字式の分数だから通分する時に間違えそう」

気持ちよくわかります。

文字式の分数の計算って
面倒くさいですよね。

おまけに通分する時に
うっかり間違えそうですし。

でも場合によっては
計算を楽にできることがあるのです。

今回も前回の記事
平方完成を2行でやる考え方。これができれば二次関数の融合問題も時間短縮
に引き続き、
ちょっとした計算テクニックについてのお話です。

▼一般項が一次式の時、Σ計算は楽できる。

一般項が一次式の時、
Σ計算は少し簡単にできます。

具体例で説明しますね。

n
Σ(3n+2
k=1

 

赤の部分のように
nの一次式ならΣ計算は要らないのです。

なぜかというと
一般項がnの一次式ということは
等差数列の一般項を
表しているからです。

例えば初項3、公差4の等差数列だったら

=3+(n−1)・4
=3+4n−4
=4n−1

確かにnの一次式になってますね。

等差数列の一般項は
初項をa、公差をd、項数をnとすると

=a+(n−1)・d
=dn+aーd

aーdの部分は定数なので
必ずnの一次式になるのです。

ですのでこのΣ計算も
等差数列の和の公式で代用できます。

どれくらい楽なのか比較するために
まずは普通の計算をやってみましょう。

①一般的なΣ計算の場合

n
Σ(3n+2
k=1

=3・n(n+1)/2+2n
=n/2{3(n+1)+4}
=n/2(3n+3+4)
=n(3n+7)/2

②等差数列の和の公式でΣ計算の場合

等差数列の和の公式の覚え方

等差数列の和の公式を利用して
一般項が一次式のΣ計算をする前に
和の公式を振り返ってみましょう。

項数nの等差数列の和の公式は
初項をa、交差をd、末項をaとすると

Sn
=n{a+a}/2
=n{2a+(n−1)d}/2

覚えにくい場合は
二分の項数掛ける(初項+末項)で
覚えましょう

等差数列の和の公式でΣ計算を簡単に

では実際に先程のΣ計算を
等差数列の和の公式でやってみます。

n
Σ(3n+2
k=1

この式ですが、
an=3n+2より、
初項は5です。

したがって

与式
=n{5+(3n+2)}/2
=n(3n+7)/2

先ほどと比べると
書く量は半分になりましたし、
通分も楽になりました。

ちょっとした計算ですが
このΣ計算に関しては
時間は半分以下になると思います。

こういうちょっとした
計算テクニックを積み重ねれば
全体的に見ると結構な時間短縮になります。

ぜひ今回のΣ計算も利用しましょう。

P.S.
次の記事も計算のコツに関する話です。
↓↓↓
計算を楽にする覚えておくべき累乗数&平方数。平方数は語呂合わせで

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